PHアーティチョーク

Artichoke - 心地よい光を生む照明 –

[更新日] [公開日] Posted in Blog

 

私たちの暮らしになくてはならない「光」。適切にコントロールされた光は、お部屋の雰囲気に変化をもたらすことはもちろん、日々の生活に潤いを与えてくれます。光のコントロールには、照明器具が必要不可欠です。当店にて取り扱っております照明には、器具自体のデザインだけでなく、光の出方までデザインした秀逸な照明が数多くございます。

 

今回のブログでは、デンマークデザインを代表するデザイナー “ポール・ヘニングセン”によるペンダントランプ 「アーティチョーク」 を、をご紹介させていただきます。

 

 

<ポール・ヘニングセン>

 

media-107912-poul-henningsen_pc-300dpi

 

 

ポール・ヘニングセンは、1894年に作家のカール・エワルドと女優アグネス・ヘニングセンの間に生を受けます。彼は、今では数多くの照明をデザインした”照明デザイナー”として有名ですが、元々は建築家としてキャリアをスタートさせました。デンマーク国内の住宅・工場の設計はもちろん、内装もてがけております。また、建築家である反面、作家として新聞の記事を書いたり、劇場のレビュー脚本、雑誌の編集、詩の製作 など、様々な分野で才能を発揮していました。ドイツのピアノメーカー “Blüthner社”でグランドピアノのデザインなどもしていました。

 

そんな彼は、建築家として活動していくにつれ、少しづつ「照明」の分野に興味を持ち始めるのです。

 

(余談ですが、彼が生まれた1894年は、デンマークの歴史ある教会 “フレデリクス教会”が竣工した年です。ロマネスク・バロック様式の教会で、大理石をふんだんに使用し「大理石教会」とも呼ばれております。HPにて、屋内外の雰囲気を動画でご覧いただけますので、是非合わせてご覧くださいませ。  HP:http://www.marmorkirken.dk/

 

 

<ルイスポールセン社とポール・ヘニングセン>

生涯に彼は、100以上の照明をデザインします。それら照明は、デンマークの照明ブランド “ルイスポールセン”社 とのコラボレーションにより生まれています。元々は、1925年に開かれたパリ工芸博覧会に先だった照明コンペティションにて、ポール・ヘニングセンが入選した事がきっかけでした。その入選作品は、この博覧会にて賞をとった事から” パリスランプ ”という愛称で知られております。このパリスランプが、デンマークデザインとして代表的な ”PHランプ”の原型になっているのです。

 

 

PH5-Classic

PHランプ “PH5-Classic-”

 

 

 

 

<ルイスポールセン>

 

ルイスポールセン

 

 

 

ルイスポールセン社は、1874年にデンマークで誕生します。創業から現在まで、デンマーク・イギリス・日本等、国内のみならず、様々な国のデザイナー・建築家とコラボレーションをし、素晴らしい照明を生み出しています。

 

 

01-Shutters-white
ルイーズ・キャンベル ”LCシャッター”
NJP Black
Nendo 佐藤オオキ “NJP Table Lamp”

 

 

部屋や空間の快適性を表現するには “光の質 ”が非常に大切です。そんな光の質を追求しているルイスポールセンは、光源を直接見えなくすることでまぶしさを感じさせず、照らす物の色を正しく表し、心地よさを実感させます。

 

ルイスポールセン社とポール・ヘニングセンにより生み出された【機能 ・ 快適性 ・ 雰囲気】という3つのライティングフィロソフィーは、ルイスポールセン社がデザイナーとコラボレーションをする上での基礎となっており、今もなお引き継がれています。

 

 

 

<アーティチョーク>

 

PH-Artichoke-Cobber-φ840

 

 

1958年、デンマークの「ランジェリン・パヴィリオン」の設計を担当していた建築家デュオ”エヴァ&ニルス・コッペル”から、ポール・ヘニングセンは照明計画を依頼されました。照明としての華やかさ、そして、機能性を重視したものをデザインしたかった彼ですが、その想いとは裏腹に納期に全く余裕がありませんでした。そこで、30年間考えていた構想をこのパヴィリオンで実現させます。それは、彼が1931年にデザインした「Septima(セプティマ)」というガラスのシェードから成り立つペンダントランプを、金属を用いて実現させる事でした。かなり具体的な構想であったため、わずか3か月という期間でこの「アーティチョーク 」はデザインされました。デザインから58年経った今なお、このアーティチョークは、ルイスポールセン社で製作され続けています。

 

 

 

septima
アーティチョークのモデル「Septima(セプティマ)」。 シェードは全てガラスで製作され、サイズも40cmと50cmの展開されていました

 

 

(2020年11月追記:

この度、アーティチョーク誕生に繋がるセプティマが復刻する事となりました。

詳しくは、こちらのBlog 【名作復刻】PH セプティマ ーガラスの王冠 にて記載しております。)

 

 

 

1段6枚の羽を12段、合計72枚の金属の羽で構成されているアーティチョーク。それぞれの羽の角度・位置は、彼の灯りに対する哲学を基にデザインされています。計算しつくされた角度により、彼の考える最適な光が表現され、部屋全体を照らすのではなく、必要な部分を雰囲気よく、優しく照らすことができる素晴らしい照明です。サイズは「48cm・60cm・72cm・84cm」の4種類があり、様々な箇所にお使いいただけます。

 

羽の仕様は「ステンレス・銅・ホワイト」の展開がございます。仕様により印象もだいぶ異なり、様々な雰囲気を演出することが出来ます。当店では現在、「48cm 銅」のタイプで展示しております。毎日見ていても飽きることなく、その素晴らしさ・美しさにはいつ見ても心を奪われます。

 

ポール・ヘニングセンの考えつくされたデザインと柔らかな光を是非、ご堪能くださいませ。

 

 

 

5

アーティチョーク 銅

 

 

b
アーティチョーク ステンレス
c
アーティチョーク ステンレス
L-PH Artichoke-D (6)
アーティチョーク ホワイト
L-PH Artichoke-D (8)
アーティチョーク ホワイト
_W9A2444 (1)
当店DANSK MOBEL GALLERYで展示をしているアーティチョークです。48cm 銅のタイプ

 

 

こちらも是非ともご覧ください。

□アーティチョーク 製品紹介

□アーティチョーク 真鍮ヘアライン仕上げ について

□私のDANSK MØBEL ~料理研究家 行正り香さん~

 

DANSK MØBEL GALLERY(ダンスク ムーベル ギャラリー)

▽株式会社KEIZOグループ店舗
REPUBLIC OF FRITZ HANSEN STORE OSAKA
DANSK MØBEL GALLERY