モーエンス・コッホのブックケースシステム②

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※こちらでご紹介をしております内容は、2020年までカール・ハンセン社にて製作をしておりました際のものとなります。その為、現行品であるGETAMA社で製作された物と違いがある場合がございます。内容により、都度確認を取らせて頂きます。(2022年8月 追記) ※

 

 

前回のブログに引き続き、モーエンス・コッホがデザインした書棚について今回もお伝えさせていただきます。前回はデザイナーであるモーエンス・コッホについてでしたが、今回はそのデザインについてです(前回同様、以下の画像は昔のリーフレットからのものですので、現行品と一部異なる仕様がございます)。

 

 

【書棚のデザインについて】

この書棚は、もともとはモーエンス・コッホの自邸の小さな書斎に使用するためにデザインされたものであると言われています。そのような事情も含めて、どのような形態とシステムとすれば、様々なサイズの本を効率よく納めることができ、かつ美しいプロポーションの家具とすることができるのかをコッホは丹念に追求したことでしょう。

この書棚の特質すべき点は、76cm×76cmの正方形をモジュールとしてシステムを設計したことです。これにより、ボックスの棚板の構成を変えずに、縦にしたり、横にしたりと、システム収納としてシンプルで様々な展開が可能になりました。

 

 

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たとえば、棚板が3段となるようにした場合、単行本(B6版:高さ182mm)と学術書や文芸雑誌(A5版:高さ210mm)などの書籍を並べることができます。

そして一般的な雑誌(B5版:高さ257mm)や写真集や美術全集(A4版:高さ297mm)を並べたい場合は、同じ書棚を横にすればよいのです(棚板が2段となります)。いずれも本を引き出すための十分な寸法上のゆとりを持たせることができます。

 

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さらにコッホはこの書棚にあわせて、収納のための引き出しやデスクもデザインしています。

 

 

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このように、正方形のモジュールを採用したことや、バリエーションとして棚板や引き出しを加えることで、室内の構成においてさまざまな場面に対応することが可能となりました。

 

 

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シンプルなシステムなのに多様なバリエーションがあること、そしてなにより用途を熟慮した上で美しいことが、このシステム収納をタイムレスとした所以であると思います。まさに師のクリントの哲学を見事に受け継ぎ、「様の美」を体現したデザインではないでしょうか。

現行モデルの詳細な仕様につきましは、また改めてご案内させていただきます。

 

 

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