POUL KJÆRHOLM(ポール・ケアホルム)

世界で一番PKシリーズ販売実績を誇る当店では、ポール・ケアホルムの生い立ち、エピソードを始め、
ダンスク ムーベル ギャラリーとポールケアホルムの特別な関係についてもご紹介しております。

 

当店の販売実績が表彰され、フリッツ・ハンセン社から授与されたメダルです。

ポールケアホルム

HISTORY OF POUL KJÆRHOLM (1929-1980)

1929年デンマーク北西部の田園地帯に生まれました。
デンマークの多くの伝統的なデザイナーがそうであったように、彼も家具職人としての修業を積んだのち、デザインを学びます。1948年にデンマーク美術工芸学校で学ぶためコペンハーゲンに移りましたが、そこでは当時この学校の教師だったハンス・J・ウェグナーとも出会い、高い評価を得ています。
そして、1955年に王立芸術アカデミーに招かれ、76年からは家具科の教授を務めました。
ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)は一切の妥協を許さないデザイナーであり、徹底した美意識を有していました。
息子のトーマスが子供のとき、冷蔵庫から牛乳を瓶のまま食卓に持ってきた際には、「なぜピッチャーに移してから持ってこない?そのままでは美しくないだろう」と言ったそうです。
多くのデザイナーが自身の内面をデザインとして作品に表現する一方、異なった独自のデザイン哲学を有していました。「自分の個性よりも、素材の特性を表現したいのです」
このように語るポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)の家具は、空間の中で主張しすぎることがなく、
以前からその場にあったかのような静かな佇まいをみせます。

素材の特性を活かすことを考えられた家具は、
「その素材を用いてどのような家具がつくれるか=どのような構造をつくり上げるこ
とができるか」という点に行きつきます。
結果的に、構造自体がデザインとなり、360度どこから見ても一切の隙が無い、「隠すところがどこにもない」家具となりました。

彼の作品について、椅子研究家で東海大学教授の織田憲嗣先生は次のように語っています。
『0.1ミリの誤差も許さない、完璧なまでの造形。知性的で、気高いその作品は、時代を超えて新鮮さを失うことはない。美しい芸術作品とさえいえる。』
家具であると同時に美しい構造体でもある作品は、世界にも他に類を見ない気品あふれる家具となっています。

代表作

pk22 PK22 1956年にデザインをした作品であり、1957年のミラノトリエンナーレにてグランプリを受賞した彼の代表作。
一見すると直線的で硬派な印象を受けるが、座り心地はその見た目とは対照的に包み込まれるような丸さがある。
その理由は「担架」のような構造にある。座面・背面のレザーを左右に走ったステンレスバーがテンションを保ち支えるというシンプルな構造。人が座ると座面・背面のレザーが人の重みで沈みこみ、包まれるような座り心地となる。
使い込むごとにレザーが馴染み、座り心地もより一層良くなる作品。
pk31 PK31 大きすぎず、小さすぎず、奥行きも深すぎることはないが、同時にゆったりとした座り心地もある。
どのような身長の人が座っても座り心地の良い、これ以上ない絶妙なバランスを持ったソファ。
緩やかに傾斜した座面は座った人に安楽性を与え、適度な座面の高さと奥行きにより、立ち上がる際のストレスも皆無。
全ての用途に高次元で適応する唯一無二の作品。浮遊感を持たせた脚部のデザインも秀逸であり、ソファの前後から中央部にスチールを集約し、「線」で座面を支えるその構造は、いわば「平均台の上に座面を乗せた」ような構造。素材・構造・精度に一切の逃げのない彼の作品だからこそ実現できた心地よい緊張感のある作品。
pk61 PK61 家具が空間を妨げることを嫌ったポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)らしい、「凛とした低さ」を持ったセンターテーブル。ベースは4本のL字型ステンレススチールから出来ており、その4本が「お互いを支え合うように」組まれている構造に特徴がある。
自然や植物がからインスピレーションを受けおり、天板には大理石や御影石を使用。
シャープで緊張感のある構造と自然素材である石材の暖かみが共存する、いかにもポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)らしい秀逸な作品。
ガラス天板においても、彼が好んだ緑色を帯びたガラスを使用することで、柔らかい表情を演出している。
pk80 PK80 1957年にデザインされたデイベッド。シンプルで美しいフォルムはまさに「ミニマリズム」を表現している。同時に、シンプルでありながらも暖かみを感じさせるその佇まいはやはりケアホルムならでは。どのような空間においても空間を妨げることがなく、綺麗に溶け込んでくれるため、国立新美術館やニューヨーク近代美術館など、アート空間でも多数採用されている。壁面に沿って配置することはもちろん、360度どこからでも使用することができるため、空間の中心におくことも可能。彫刻作品のような雰囲気を持つ作品。

ポール・ケアホルム(Poul Kjærholm)に関するブログ記事

ポール・ケアホルム THE ART OF SIMPLICITY

PK22ラウンジチェアが出来るまで

DANSK MØBEL GALLERYにおけるポール・ケアホルム

ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)に対する思い

当店は、ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)を日本において長く専門的に扱ってまいりました。
実際に彼の作品を展示している店舗がほとんど見られない中、私たちは常時展示し、
実際にお客様にお座りいただき、その作品をより多くの方々にお伝えしてまいりました。
私たちが以前から今現在もなお、同じように展示し続けているのは、
彼の作品が私たち日本人の感性に限りなく合致すると信じ、
そして何より私たち自身がその作品にほれ込んでいるからです。

ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)の家具は概して重心が低いのが特徴です。
これは、畳の文化を持っていた日本人にとって非常になじみやすい高さであり、
潜在的に日本の方はこの高さにとても親しみがあります。
また、大きすぎないポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)の家具は日本の住宅事情にも適しており、
スッキリとした通り抜けるようなシャープな構造は、余白の美しさを際立たせます。
どこかしら控えめで静かな佇まいをみせる作品は、
日本人が古来持っていた美意識と合致すると考えています。

まだまだ日本では「ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)」の名前は広く知られておりませんが、
多くの方に受け入れていただけるポテンシャルを持った、大変素晴らしい作品でございます。
その素晴らしい作品を少しでも多くの方にお伝えをしたいという想いで、私たちは今も展示し、ご紹介しています。

(展示商品は随時変化しておりますため、御覧になりたい商品がございます場合、お電話・メールにてお問い合わせくださいませ。)

ケアホルム家とのつながり

ケアホルム家とのつながり

当店は、様々なご縁に恵まれ、以前よりポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)家とも深い親交がございます。彼の娘さんであるクリスティーヌ・ケアホルムさんにも店舗にお越しいただき、講演会や親睦会を開催させていただいたこともありました。

ケアホルム家とのつながり

クリスティーヌ・ケアホルムが日本を訪れた際には、弊社代表・砂原が京都をご案内いたしました。和風建築に大変感銘を受け、その後の創作活動にも大変な刺激となっているようです。また、弊社代表がクリスティーヌ・ケアホルムを訪ねてデンマークへ行くこともありました。その際は、ご自身のスタジオを案内してくださいました。

クリスティーヌさんはテキスタイルデザイナーとして活躍をしており、テキスタイルを用いたアート作品や、ラグなどをデザインしています。そのデザインはやはり「構造的」な要素が強く、ポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)の家具と通ずるものを感じます。クリスティーヌさんのラグはポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)の作品とも相性が素晴らしいため、
当店ではクリスティーヌさんがデザインしたラグもお取り扱いしています。

ケアホルムの自邸

以前、当店のスタッフが訪問した際の、ポール・ケアホルム自邸の写真がございますので、少しだけご紹介いたします。
彼の妻、ハンナ・ケアホルムさんが自邸内をご案内してくださいました。
日本文化にもインスピレーションを受けていたそうで、所々に日本の民芸品もディスプレイされていました。

ケアホルムのもう一つの側面

一般的にポール・ケアホルムと言えばスチールを用いたシャープなデザインの印象で、
また、その突き詰められた「構造」が最大の特徴と言えます。

かたや、そのようなケアホルムのイメージからは意外に思われるかもしれませんが、
以下のようなプリミティブな「マリの置物」なども好んで手元に置いていました。

 

マリ

 

「構造のケアホルム」はケアホルム最大の特徴ですが、それはあくまでケアホルムの一つの側面であり、
ケアホルムには造形に対する探求心や好奇心、造形の美しさを愛でる心など、
そのようなバックグラウンドがあったものと推察されます。

そのような観点から彼の作品を見ますと、家具の中には構造のみならず特徴的な造形を感じさせる家具もございます。

フリッツ・ハンセン社にて2022年より復刻・製造されたPK0A・PK60なども
「造形のケアホルム」が垣間見れる作品と思います。

 

PK0A・PK60

 

ケアホルムは先ほどのマリの置物や、スペイン旅行の際に買い求めた銀製品など好んで手元に置いていたようです。

 

銀製品

 

これらの画像はクリスティーヌさんから頂いたものですが、以下の写真にも、これらの私物が映っています。

 ケアホルムがまさにそこで暮らしていた、その時間を感じられるとても素敵なお写真と思います。

 

デスクに向かうケアホルム

 

 

ポール・ケアホルムデザイン家具

アーカイブ

過去に行われたDANSK MØBEL GALLERYにおけるポール・ケアホルム(POUL KJÆRHOLM)作品の復刻や、
関連イベントを紹介しています。

【インテリアコーディネート】

※当店ダンスク ムーベル ギャラリーではインテリアコーディネートも行っております。

詳細はこちらのページよりご覧くださいませ。

 

コーディネート承っております

何かご不明な点などございましたら、
当店までお気軽にご連絡くださいませ。
商品の展示状況につきましても、併せてお問合せいただけますと幸いです。

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