Louis Poulsenの照明 “ OE Quasi ” designed by Olafur Eliasson

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このたびのブログでは、デンマークの照明ブランド、ルイス・ポールセン社より発売されたシンボリックな照明 “ OE Quasi ” と、そのデザイナーであるオラファー・エリアソンについてご紹介させていただきます。

 

 

Olafur Eliasson

 

アイスランド系デンマーク人アーティストのオラファー・エリアソン (Olafur Eliasson) は、1967年 デンマークのコペンハーゲンで生まれました。彼は幼少期アイスランドで過ごしていた事もあり、アイスランドで起きている自然現象を長年にわたり撮影。2019年発表の “溶ける氷河のシリーズ 1999-2019 ”では、過去20年間の氷河の後退を鑑賞者に体感させる作品を生んでいます。

 

彼の作品の多くは、光、水、霧などの自然現象をしばしば用いることによって、周りの世界を知覚し、私たちひとりひとりの気づきをうながします(自分自身の認識が変わることで世界は変わる、というようなテーマが多いように思います)。1997年以来、世界中の主要な美術館で彼の個展が開催されており、また、芸術教育、政策決定、および持続可能性と気候変動の問題にも取り組んでいます。このように、彼の活動は美術作品の制作に限定されません。

 

2019年、デンマークを代表する照明メーカー、ルイス・ポールセン社とのコラボレーションによって、“ OE Quasi ” が製作されました。この話を最初に耳にした際、現代アーティストであるオラファー・エリアソンの作品が、いわゆるプロダクトとして生産されることに大変興味を持ちました(彼はあくまで現代アーティストであり、「美術館などで作品を見るもの」という認識がありました)。デザイナー自身も、「ルイス・ポールセン社から新しいランプの開発を依頼されたとき、私の作品が今まで見られなかったような場所で、日常的に使用する身近なものを作る機会にとても興奮しました。」と語っています。

 

 

OE Quasi light

 

 

オラファー・エリアソンは、数学、工学、生物学に魅了され、レイキャビクのハルパコンサートホールの彫刻のファサードで使用した結晶形などの幾何学パターンを取り入れました。

 

一見すると照明器具の中心部が光源となっているように見えますが、この発光しているように見える部分は光を反射しているリフレクター。フレームの12の頂点の内側にLEDが埋め込まれ、そこから放たれる光を受け光っています。このように、いくつもの薄い面で構成される白いリフレクターは、柔らかい反射光を空間全体に拡散し、眩しさのない光で部屋を照らします。

 

 

 

「球体の作品にしたかった」と彼は説明します。「通常、光源が内部に位置しシェードを通して柔らかい光を拡散する構造となっています。私の野望はこれを逆にすることでした。最初に、内側に柔らかい反射材が付いたランプを保持する外側の構造物を見ることができます。このように構造を提示することで、全体的に明るさを行きわたらせより明るく感じます。それは魔法のように見えますが、実際には魔法もトリックも秘密もありません。ヘニングセンの「アーティチョーク」ライトのように、部屋に存在するようにランプを設計しました。」

 

現代アーティスト、オラファー・エリアソンがルイス・ポールセン社のためのデザインしたOE Quasi 。キャストアルミの黒みがかったフレームと柔らかな白のコンビネーションは、シンプルでありながら存在感があり、アート作品を所有する喜びと近しいように思います。

 

 

【OEクワジライト】
デザイン:オラファー・エリアソン
素材/仕上:90%再生アルミ、酸洗後クリアラッカー仕上(フレーム).
射出成型ポリカーボネート、マットホワイト(内部反射体).
光源:組込式LED 12x 8.5W, 2700K / 3000K.
サイズ:Φ900 mm.質量:22kg.取付:ボルト取付型
税抜価格:1,470,000円

 

 

※東京都現代美術館にて6月14日(日)までオラファー・エリアソンの展覧会が開催予定です。

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる

 

2019年4月、東京都現代美術館にて行われた講演会の動画も、是非とも御覧くださいませ。

 

 

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