「間」のある家具

青山店:yusuke

今回は私がフリッツ・ハンセン社の家具について感じていることを書かせていただきます。

以前より「フリッツ・ハンセン社の家具」と「日本」「和」の相性の良さは感じてはおりましたが、最近はその理由の一つに「間(ま)」があるような気がしています。日本的な物の捉え方の一つに「間(ま)」という文化が存在するかと思います。それを正確に言葉で表現するのは非常に難しいですが、文章でいえば「行間を読む」ことであったり、距離感でいえば「間合い」であったり、部屋でいえば「間取り」であったり。言葉で説明するのは難しいものの、日本人にはなんとなく心地よい・美しいと感じる余白=間、が存在すると考えています。

ここ最近、私はフリッツ・ハンセン社の商品に「間(ま)」があることを強く感じています。ポール・ケアホルムのPK22などは日本的な「間」を強く感じさせる作品ではないでしょうか。最小限の構造、スチールの適切な厚み、背もたれの優雅な曲線、重心の低さ、直線的なライン。非常に美しい「間」を持った作品であると思います。

cap2-01.jpg
ヤコブセンのセブンチェアも同様、「間」を感じさせます。成形合板の厚みがあと数ミリでも厚かったら、おそらくセブンチェアの持つ「間」は失われてしまうのではないでしょうか。あの合板の厚みとフォルム、クロームのシャープさと接合部のシンプルさが「間」を生み出していると感じています。

cap97-04.jpg
このような「間」のある家具の持つ美的な緊張感が、日本人の持っている「間」の文化にフィットするのではないか、と個人的には感じています。

是非皆様も、フリッツ・ハンセン社の家具の持つ「間」を御覧いただければ幸いでございます。(現在、青山店・大阪店では「アルネ・ヤコブセンの造形美」を開催しております。この機会に、是非ともご来店くださいませ)。


REPUBLIC OF FRITZ HANSEN STORE ホームページ

REPUBLIC OF FRITZ HANSEN STORE オンラインショップ

.