ポール・ケアホルムが1963年にデザインした円形のダイニングテーブル「PK54」。
大理石の天板とステンレススチールのベースを組み合わせた、ケアホルムらしい素材使いと美しい構造が特徴です。
PK54はケアホルム自身の邸宅でも使用されていたテーブルで、拡張用のPK54Aを組み合わせることで、円形から大きなダイニングテーブルへと拡張することもできます。
この記事では、PK54が生まれた背景や大理石の天板、特徴的な構造、サイズ、PK54Aについて詳しくご紹介します。

PK54とは?ポール・ケアホルムが自邸のためにデザインしたテーブル
ケアホルムは、アットホームな食事の時間は家族にとってとても大切で、素晴らしい経験になると考え、円形のダイニングテーブルを選択しました。
PK54はポール・ケアホルムがPK9とともに自邸のダイニングのためにデザインした円形のダイニングテーブルです。

PK54のストーン天板|大理石・御影石のバリエーション


写真のPK54は、ロール仕上げのホワイト大理石を使用した仕様です。
ロール仕上げは大理石の表面を凹凸が彫り込まれたスチール製のローラーで無方向に仕上げたもの。
光沢のない柔らかな石の風合いを残した大理石の天板は大変珍しく、自然界への憧憬が盛り込まれたケアホルムならではの選択と改めて納得します。
PK54の天板には複数の種類があり、石の種類によって色や模様、表情が大きく異なります。
また、2026年より、新たに御影石の「グレーホワイト」もラインナップに加わりました。
グレーホワイトは、落ち着いた色合いと天然石ならではの表情が特徴で、大理石とはまた異なる印象を楽しめます。
当店では、PK54でお選びいただける天板サンプルをすべてご用意しています。
石の種類による色や模様、質感の違いを、実際に比較しながらお選びいただけます。
【ポール・ケアホルムが考えた「素材と形状の関係」】
素材について深いこだわりを持っていたケアホルムは、『素材と形状は調和しなければならない』と考えており、テーブルトップの形状にも素材のもつ特徴を重要視しました。
例えば、PK61の天板は正方形で、当時使用していたスレートと玄武岩は、どちらも明確な方向性を持たないため、正方形に適していました。
【大理石の採用】
1960年、ケアホルムがミラノ・トリエンナーレでデンマークのセクションを設計した際、床材として使用したチポリーノ大理石に出会いました。
ケアホルムはその素材に魅了され、PK61の天板にも使用するようになります。
1963年にデザインされたPK54では、円形の大理石天板と立方体を思わせるスチール製のベースを組み合わせ、素材と形状の対比を際立たせており、最もパワフルな作品のひとつです。
このチポリーノを使用したPK54は、ケアホルム邸のために作成したプロトタイプをはじめ1970年ころまで生産されていました。
【PK54のデザイン】
PK54は立方体のスチール製ベースと丸い天板で構成されています。

不透明な大理石とオープンなスチールのフレームの組み合わせ、また、立方体と円という対照的な素材と形状を持ったデザインは、無駄なディテールを排除されており、まるで芸術作品のような佇まいです。

実際の住空間に置くと、PK54の円形の天板とシャープなスチール製ベースの対比がよりよく分かります。

【PK54のデザインと構造】
PK54は、大理石の天板とステンレススチールのベースを組み合わせた、非常にシンプルな構造です。
ベースは、正方形に溶接されたサテン仕上げのスチールフレームを組み合わせ、ビスで結合しています。

天板は一対のフレームにのみによって支えられ、まるで浮いているような印象です。
ケアホルムのデザインの随所にみられるこのような抜け感は、スチールの無機質な素材を軽やかに見せる彼の手腕。
素材に対する深い理解と信頼がみえます。

ベースのフレーム同士を結合する部分には小さなスペーサーが入り、わずかな隙間が設けられています。
重量感のある大理石と、軽やかに見えるスチールの構造。この対比もPK54の特徴のひとつです。
分割しての輸送を可能にするこの構造は、抜け感を出す上でも有効なものでした。
【PK54のサイズ】

PK54は、直径140cm、高さ69cmの円形ダイニングテーブルです。
直径140cmとゆったりとしたサイズでありながら、高さは69cmと一般的なダイニングテーブルと比べてやや低めに設計されています。
重量のある大きな大理石の天板は低めに設定されたことにより、不安定さを払拭し、空間に落ち着きを与えています。
この低さが、床座に馴染みの深い日本人の感覚に不思議と合っているように思います。
【PK54A エクステンションリーフとは?】

PK54Aは、PK54の直径を140cmから210cmまで拡張し、最大12人で使用できるようにするためのエクステンションリーフです。
6枚に分かれた木製のリーフをPK54の天板の周囲にはめ込むことで、円形のテーブルをさらに大きく拡張できます。


6ピースに分かれたメープルの集成材でできたリーフは、天板にスライドさせてはめ込み、下部をゴム製のOリングで固定するものです。

6枚のリーフは天板の周囲に取り付け、下部をゴム製のOリングで固定する構造になっています。
リーフ同士の接合部にも精巧な木工技術が使われ、取り付けた際に美しい円形になるよう仕上げられています。


PK54Aを使用しないときは、6枚のリーフを専用の収納ラックにまとめて収納できます。

PK54AのプロトタイプはPP MØBLERで開発され、コル・クリステンセンの木工品の多くを生産していたこの工房にて1984年まで生産されていました。
木目がまっすぐで色が均一な厳選されたメープル材を使用したこのリーフは、常に手作業で生産され、Oリングを装着する箇所には小さなレリーフ彫刻のようなアタッチメントが手彫りされています。
選び抜かれた素材と、職人技を必要とするPK54Aは工芸品としての価値のあるもので、PK54よりも高価なものとなっています。
PK54の価格・仕様・天板のバリエーションについては、商品ページで詳しくご覧いただけます。
PK54を大阪で実際にご覧いただけます
フリッツ ハンセン ストア 大阪では、PK54を常設展示しています。
大理石天板の質感や、ステンレススチールのベースによる特徴的な構造、直径140cmのサイズ感など、写真だけでは分かりにくいPK54の魅力を実際にご覧いただけます。
PK54でお選びいただける天板のサンプルもすべてご用意しています。 石の種類によって異なる色や模様、質感を実際に比較しながらお選びいただけます。
PK54A エクステンションリーフについても、仕様や組み合わせについてご相談いただけます。
PK54をご検討の際は、ぜひ店頭で実物と天板サンプルをお確かめください。
ポール・ケアホルムの名作② PK91 フォールディングチェア
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