先月、2週間ほどデンマークとスウェーデンに行ってきました。
3 days designに1日参加し、その他は弊社が取り扱いしているブランドの工房や本社に伺ったりしてきました。
まず、コペンハーゲン空港についてから、デンマークに滞在することなくそのままスウェーデンに向かいました。目的はKasthallが主催してくださったツアーに参加すること。
マルメに滞在
スウェーデンでは最初の2日間はマルメに滞在。

マルメ城も散策しました。いわゆるお城!といった雰囲気ではなく落ち着いた雰囲気でした。
きちんと調べず行ったので、あとから知ったのですが中世にはデンマークのコインを製造する造幣所として利用されていたり、19世紀にはスウェーデン最大の刑務所として利用されていたそうです。(お城なのに刑務所・・)


Kasthallの路面店にももちろんお邪魔しました。

リュダール博物館と夏至祭
3日目はバスで移動して、リュダール博物館(紡績博物館)に訪問しました。

リュダール博物館は、1853年に設立されたスウェーデン最古の保存された紡績工場・ライダル紡績工場跡をつかった博物館です。
工場の機械は1940年代からそのまま残されています。


実際に当時の機械を稼働させて糸を紡ぐデモンストレーションなども見れ、大変興味深かったです。
夜はホテルでKasthallの方が主催して下さった夏至祭に参加。


国籍を飛び越えて、食べて飲んでダンスして、、みんなで夏至をお祝いしました。とても貴重な経験をさせていただきました!
Kasthall本社の工場を見学
4日目はKasthall本社の工場を見学しました。カスタールは1889年の創業から、スウェーデン西部の町、Kinna(シンナ)に、本社と工場を置いています。


1950年代から現在までに生み出してきたほとんどのラグのサンプルと、デザイナーが残したオリジナルスケッチや写真、生産工程の記録を、アーカイブとして残されています。

ハンドタフテッドにもトライしました。(難しかったです)

Kasthallがラグにおいて、欠かせないのが「糸」です。
Kasthallのラグに使用する糸は、すべてが天然繊維。
天然素材であるウールとリネンは肌触りが良く、耐久性に優れています。ウールは高品質で有名なニュージーランド産を採用しています。
撚り合わせているところ

ラグのデザインによってこれらの糸を使い分け、パイルの長さや形状、配色、パターンなどを自在に組み合わせます。
ウーブンラグ
Kasthallといえばウーブンラグ。
経糸と横糸を直角に交差させていく「平織り」の製法を用いたラグのことです。
織物のなかでももっとも古典的なのがこの平織りです。
Kasthallでは、平織りによってさまざまなデザインを表現するために、糸の色や質感に徹底してこだわるのもの特徴です。
先に述べたように工場内で一本一本撚り合わせ、毛羽のある飾り撚り糸のシェニール糸や、輪状に加工されたブークレ糸といった表情のある糸を用いているのもそのためです。
ウーブンラグを製作しているとことも見せていただきました。
スウェーデンに古くから伝わる“ガチョウの目”のパターンをモダンに解釈した「GOOSE EYE ICON」
すごい速さで木製のシャフト(横糸)が横切っていきます。
オーダーが入ってから一点一点作られ、幅広いサイズのオーダーに対応するため、その要望のサイズに合った機械と職人の技量が必要とされるのです。

ハンドタフテッドラグ
基布にパイルを打ち込む「ハンドタフティング製法」で仕上げたラグのこと。
職人が一本一本糸を打ち込みますが、カスタールの熟練職人の手にかかれば様々な表現が可能です。
機械打ちのハンドタフテッドの様子です。

糸が出ていないか、目が飛んでいないかなどを人の目でチェックしたのち、出来上がったラグを手作業でカットしていきます。力仕事なのでここを担当している方は屈強な男性の方ばかりでした。
最後まで手作業で
平織り、ハンドタフテッド共に最後まで手作業で丁寧に仕上げます

平織りの完成後は一つひとつ手作業で、ヨレを綺麗にするためにアイロンを。

バッキング(水溶性のグルー)を乾かしているところ。バッキングすると、ラグの上にある家具などによる部分的な加重や圧力によって発生するラグのしわ、撚れなどの変形を防ぎます。

そして最後にカスタールを象徴する、革製のラベルとタグをミシンでに縫い付けて、ザインの名前、カラー、製造年月日とシリアルナンバー、職人の名前が革のタグに手書きで書いて完成です。
すべての工程においてKasthallの妥協のない、モノづくりに対するプライドと情熱を感じることができました。
Kasthallのラグにご興味がおありのお客様は、サンプルのご用意も可能ですのでお問い合わせください。
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