都市に生きた陶芸家

国立新美術館で展示中の「ルーシー・リー展」に再び行ってきました。会場はウィーン期・ロンドン期・円熟期の3部構成になっており、途中、ルーシーのインタビューを放映するブースもあり、非常に解りやすい展示でした。彼女の陶芸作品の素晴らしさは言うまでもありませんが、今回の展覧会で知った事ですが、ルーシー・リーはインテリアデザインにもモダンシンプルを求めていたと言う事です。1902年生まれの彼女は当然バウハウスとも時代がかぶります。ルーシーは自身の新婚家庭のインテリアデザイン(家具と内装)を、当時モダン建築の推進運動をしていたエルンスト・プリシュケ(1903-1992)に依頼します。一切の装飾を排除した機能的でシンプルな内装です。(オーストリア国立家具博物館に展示されているルーシー・リーのリビングルームを、展示会場で放映しています。)エルンスト・プリシュケはバウハウスの創設者ワルター・グロピウスと同じ設計事務所の同僚だったそうです。館内でのナレーションの中で感動したルーシー・リーの言葉が有ります。「あなたはモダンな陶芸家?それとも伝統的な陶芸家?」と言う質問に対し「どちらかなんて気にしていない」「美こそがすべて」と芸術異論には全く興味無く、一途な自己のデザインへの追求をし続けた人生を、その作品が物がったています。

(KEIZO)

 

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