エッグチェア(4)

エッグチェアでインパクトの強い思い出があります。今から25年ほど前にはエッグチェアは発売後25年を経過していた時期です。今のような認知度はなく、ミッドセンチュリーブーム到来の前でおりしもきらびやかなイタリアモダンデザインが全盛のころですから、エッグチェアは少し古びたような陰りが私の中にありました。フリッツハンセン社のカタログも当時は更新されず何かレトロな感じの印象が強くありました。しかし、石村氏所蔵のあるインテリア雑誌を見た時私に衝撃が走りました。そこにはニューヨークにあるアンディ・ウォーホールのアトリエが写っていました。数々の描きかけのキャンバスが壁に立てかけてあるそのアトリエの中央に、エッグチェアが2脚並んでいました。そのエッグにはビビッドカラーの赤とイエローの布が張られていました。私の中に有った少しレトロなイメージが、一瞬にして「モダンアート」に変身しました。エッグチェアの有機的フォルムは布地を変える事によってさまざまな表情を醸し出す、まさに彫刻的美しさがをその時発見します。まさに天才アンディの審美眼のなせる技でしょうね。

(KEIZO)

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25年前はこの様なコンサバな写真がカタログに掲載されていました。

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mina perhonen の張り地を纏ったエッグチェア。

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アーティスト タル・アール氏のデザイン布地を纏ったエッグチェア。

同じフォルムの椅子なのに随分イメージが変わりませんか?

 

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