エッグチェア(3)

エッグチェアの有機的フォルムをどの様な技術で革で貼りつくしているのか?と言う疑問はエッグチェアをご覧いただくとたれもが抱くものですね。布でさえシワを寄せずに張りあげるのはかなりの技術が必要です。実際フリッツハンセンデンマーク本社工場で革張りに挑戦した事が有りますが、かなりの力(特に指の力)が必要で到底私には出来るものではありませんでした。(あたりまえか・・)製造工程はまずエッグをスッポリと包むだけの大きな牛革の裁断から始まります。こんな大きな牛革が有るのかと言う程大きな一頭分の牛革の傷のチェックから始まり(この時点で半数の革がハネられます。)合格した革だけがテンプレートに合わせ裁断され、次に裁断された革を水の中に浸しエッグチェアの曲線にそって伸ばしやすくします。ここから専用の型に革をシワにならないように伸ばしながらピン打ちし乾燥機へ入れます。ある程度型に沿った時点で革をエッグチェアの芯材である硬質発泡ウレタンに全面・裏面と張り合わせエッジ部分で縫合して行きます。その針数はなんと1,000針にも及びます。(布製で500針)シワ一つなく仕上がったエッグチェアはまさに彫刻的美しさを備えた工芸品と言っても過言ではありません。長く使う毎に革に風合いが出来歴史と共に経年変化して行く様はまた更に付加価値がつく事でしょう。

(KEIZO)

 

 

15.JPGのサムネール画像

スウェーデン皇室がフリッツハンセンデンマーク本社工場に表敬訪問時の写真。真中の人物が動画に写っていた職人のハンスさん。

 

 

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